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平安時代に、奈須比(なすび)として伝わったナス。
古くから親しまれている野菜のひとつです。
そうした長い歴史を裏付けるように、日本各地に伝統的なナスが数多く存在し今も伝統野菜として地域に根付いているんですよ。
特に関東ではナスといえば卵形ナスが主流ですが、伝統品種に目を向けると、九州や四国、関西など南・西日本では長ナス系統が、東北など北日本では丸ナス系統が多く作られています。
食べ方も地方ごとにいろいろですから伝統品種のナスを手に入れたら、インターネット等で料理法を検索して、ぜひその土地の食べ方で食べてください。
きゅうりやとうもろこしほど「鮮度が命」ではないですが、ナスも鮮度のいいものの方が美味しいです。
それは、一般的に売られている卵形のナスも、伝統品種のナスも同じ。
なるべく鮮度のよいものを選ぶのがかんじんです。
・鮮度のよい新しいものは、皮がキラキラ輝いています。日がたつにつれてどんどんくすんできます。
・新鮮なものを選ぶために、産地表示を見て自分の地元や近県で採れたものを選んでください。
輸送に時間がかかったものは味も風味も落ちています。
ナスを冷蔵庫に入れると、種が真っ黒になってしまう。そうなるともう美味しくない。
ナスは買いだめしないで、その日に食べる分だけ買いましょう。
ほとんど栄養がないと言われているナス。約94%が水分なのでたしかにそんな気がしますが、カリウム、食物繊維は比較的多く含まれて、しかも皮の紫色の成分「ナスニン」は、がんや動脈硬化、老化などをの原因と言われる活性酸素を身体で分解する働きがあると言われています。
くわえて、「コリン」という血圧降下、胃液分泌促進、肝臓の働きを良くする成分も含まれています。
とってもヘルシーな野菜なんです。
7月中旬~8月下旬
焼いても水っぽくなく、皮がやわらかい。「十全ナス」や「八石ナス」といったブランドナスも梨ナスの系統。
なかなかお目にかかれないけれど、夏休みに旅先で見かけたらぜひ味わってください。
6月上旬~7月下旬
明治時代に埼玉県に導入され、昔は奈良漬け用に栽培されていたナス。
皮が柔らかく、実がしまって、水が出ないから味噌炒めやマーボーナスによく合います。
埼玉県の児玉・深谷地方の特産です。
長岡名産の「巾着ナス」、埼玉でも同じ品種を育てています。しかし、育つ場所が違うと同じ品種でも、違ってくるんです。
埼玉の巾着ナスは、長岡の巾着ナスと同じ色にはなりません。千葉県印西地方でできる白ナスも同じ。
産地によって、真っ白な白ナスもあれば、緑っぽい白ナスもあるんです。
江戸時代のある時期、幕府から贅沢禁止令が出て庶民が食べられない時代もありました。それくらいナスは贅沢品だったんです。
また油が貴重品だったので、てんぷらではなく味噌や醤油で食していたことが多かったようです。
現在ポピュラーな「ナスの味噌炒め」もその頃からの名残かもしれませんね。
夏野菜は露地物が多いのですが、ナスは雨に弱いから夏でも多くがハウス物。特に卵形ナスはハウス物ばかりです。
しかし、伝統品種のナスは、露地で作られているものが多いです。
太陽をたっぷり浴びた露地で育った野菜は本当においしいですよ。