旬の野菜|ピーマン

ピーマン

ピーマン


パプリカやししとう、トウガラシもピーマンの仲間

ピーマンは海外ではペッパー類に分類されています。
香辛料の一種なんですね。
ピーマンというとこの緑色の中型ピーマンを思い浮かべると思いますが、大型のベル型ピーマンや小型ピーマンもあります。
大型ベル型ピーマンはパプリカ、小型ピーマンはししとうやトウガラシです。

日本には、中型ピーマンより小型ピーマンのししとうやトウガラシの方が先に入ってきました。
ヨーロッパを経て日本へ来たのは16世紀のころ。
江戸時代にはかなり普及していたようです。

その頃のとうがらしが今もまだ伝統野菜として残っています。
「かぐらなんばん」「伏見甘長とうがらし」「鷹ヶ峰(たかがみね)とうがらし」など、地方に根付いた美味しい小型ピーマンを味わいましょう。

美味しい物を選ぶには

ピーマンにも旬はある

1年中出回っているから、旬がない野菜に見えるピーマン。でも産地ごとに旬があるんです。
東北地方のピーマンは夏が旬、関東地方は春と秋の2回旬があって、九州地方は冬場が旬です。
旬の終わりごろのものはかたくなって美味しくないですから、各地の旬を覚えて、収穫末期のものに手を出さないようにしましょう。

・お腹の部分を軽く押してみて、柔らかく弾力のあるものを選びましょう!
 ここがかたいのは、収穫末期のもの。種が大きくなって、ピーマン臭さも強くなっています。

・赤ピーマンやパプリカはしなびるのが早いから、買ったら早めに食べましょう。

保存するには

保存が効くのは緑色のピーマン、赤ピーマンやパプリカは早めに食べましょう

わかどりの緑色のピーマンは、冷蔵庫に入れておけば1週間くらいは大丈夫です。
しかし赤ピーマンとパプリカは保存が効きません。すぐにしなびてしまうので、買ったら早めに食べましょう。

こんな栄養素が

熱を加えても風邪予防や美肌効果が

ピーマンはビタミンC、ビタミンP、βカロテンといった身体にいい栄養素が満載の野菜です。
特にビタミンCが豊富で、ピーマンを4つも食べれば一日の必要な量が満たせると言われています。
ビタミンCは風邪予防や美肌作りに効果ありと言われていますが、熱に弱いのが弱点。
でもピーマンは肉厚なので、炒めたりしても、他の野菜に比べてビタミンCの損失が少ないのです。

お薦め品種

完熟させて作る「赤ピーマン」 茨城県 4月中旬~7月中旬

普通の緑色のピーマンは未成熟。まだ青いものを収穫してしまうんです。それを完熟させて収穫したのが赤ピーマン。
通常の倍の日数をかけて育てているから甘みがあるピーマンになります。難点はしなびるのが早いこと。
ピーマンはバナナやパイナップルと同様に、収穫されてからも追熟が進むんです。
若採りの緑色のピーマンはなかなかしなびませんが、赤ピーマンはすぐにしなびてしまうので注意が必要です。


色を楽しむ大型ベル型ピーマン「パプリカ」 
熊本県 周年(温室栽培)、宮崎県 周年(温室栽培)、茨城県 周年(温室栽培)、
青森県 7月上旬~9月下旬

赤、黄、オレンジ、紫、黒、緑、白、茶色と8色もあるパプリカ。
パプリカは大型のベル型ピーマンです。
かつては韓国、ニュージーランド、オランダなどから輸入していた輸入野菜ですが、国産パプリカも増えてきました。
熊本県、宮崎県、茨城県、青森県がパプリカの主要産地。
パプリカは色が綺麗だから、素揚げしてめんつゆでたべる「あげびたし」にするといいですよ。
ただ、熱を加えると色が薄まってしまうものもあります。
紫などは色が変わってしまいます。赤・黄・オレンジは色の変化はありません。


最近出始めた「中型カラーピーマン」 宮崎県西都市 1月中旬~4月下旬

宮崎県の西都市では中型のカラーピーマンを作っています。
赤、黄、オレンジとあり、味は先に紹介した赤ピーマンより甘みは強くないものの、普通の緑色のピーマンより甘いです。
野菜炒めなどに使うと、色が綺麗だから食が進みますね。

面白雑学

小型ピーマンは伝統野菜の宝庫

ししとうやトウガラシといった小型ピーマンの方が、中型ピーマンより先に日本へ入ってきました。
それが各地に根付いて今も伝統野菜として残っています。
山古志村の「かぐらなんばん」、伏見甘長(ふしみあまなが)とうがらし、伏見辛とおがらし、鷹ヶ峰(たかがみね)とうがらしなど。
「かぐらなんばん」と伏見辛とおがらし以外は、辛みのないとうがらしです。
生で食べるほか、漬け物にしたりとその地方独特の食べ方がありますから、手に入ったら食べ方も調べてみましょう。
かぐらなんばんは、種とともに食べると辛味が増します。


太ったししとうは辛い!?

本来は辛くないはずのししとう。でも、たまに辛いのにあたってビックリすることがありますよね。
ししとうは、まだ若い未成熟のうちに収穫したものは辛くないんです。
取り遅れて、育ちすぎたものが辛い可能性が高いと言われています。
種が大きく太っていたら要注意。とはいえ太ったししとうがすべて辛いかというとそうじゃないんです。
そこが野菜はおもしろいところでもありますね。


辛トウガラシ・ハバネロも国内で生産

中南米の激辛トウガラシ・ハバネロも鹿児島などで生産が始まっています。すでに5~6種類も作っているんですよ。
このハバネロや「かぐらなんばん」などの辛いトウガラシは、ゴム手袋をしないと、手がかぶれてしまいます。調理する時は気をつけてくださいね。

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